ヤル気が消えた夜に思うこと

心理学の世界では、
「ヤル気」と「怒り」は、
実は同じエネルギーだと言われています。
そう聞いたとき、私はふと思いました。
西洋占星術でいう火星もまた、
闘争心や行動力、前へ進む力を司る星だったな、と。
分野は違えど、
人が動き出すための根っこは、
どこかで共通しているのかもしれません。
最近、同世代の方と話していると、
「なんだか最近、ヤル気が起きないのよね」
そんな言葉をよく耳にします。
……ええ、わかります。
とても、よくわかります。
30代の頃は、
引っ越しの荷物をバーッと一日で一気に片付けられたのに、
今では物を一つ手放すだけで、
なぜか時間がかかってしまう。
いつの間に、こうなってしまったのだろう。
そんなふうに思って、
少しだけシュンとする夜もあります。
でも、よくよく考えてみると、
ヤル気が出ない原因は、
気力の衰えだけではないように感じるのです。
用事が多く、
やるべきことが山のようにあり、
あれもこれもと欲張ってしまう。
結果、
どれも終わらず、
自分を責めてしまう。
そんな悪循環。
けれど、
用事を一つ残したところで、
明日、命が終わるわけではありません。
それならば、
潔く手を止めて、
サッと眠るという選択も、
実はとても賢い判断なのだと思うのです。
人間は、
寝なければ回復しません。
怒りも、悲しみも、焦りも、
眠ることで、少しずつ輪郭を失っていきます。
ヤル気が出ない日は、
無理に自分を奮い立たせなくていい。
火が起きない日は、
薪が湿っているだけかもしれません。
そんな日は、
責めるより、休む。
眠ることは、
怠けではなく、準備。
また前に進むための、
静かな仕込みの時間なのです。
だから今日は、
「何もできなかった」と思わなくていい。
ちゃんと眠れたなら、
それだけで十分。
寝るが一番。
それは、
人生を長く歩くための、
いちばん優しい処方箋なのです。