親の不安は子供に伝染する

お化け屋敷で、恋人や友達と一緒に入った時、
相手がものすごく怖がっていると、
自分までどんどん怖くなっていく。
そんな経験、ありませんか?

また、初対面の方とお話する時、
お相手が強く緊張されていると、
こちらまでリズムが狂ってしまうことがあります。

そう、感情というのは、思っている以上に周囲へと伝わるものです。
目には見えませんが、
人はそれぞれ「空気」や「雰囲気」をまとっていて、
それが無意識のうちに影響し合っています。

ですから、原因がはっきりしない喧嘩も、
実はどちらかの「不機嫌」や「不安」が
きっかけになっていることは少なくありません。

ここで大切なのは、
「いつもニコニコしていなさい」ということではありません。

ただ、自分が発しているものは、
自分が思っている以上に周囲に影響を与えている、
という意識を持つことです。

例えば、お子さんが学校に行きたがらない時。
愛情深い親御さんほど、
お子さん以上に不安な表情をされていることがあります。

でもその表情を見たお子さんは、
「お母さんに迷惑をかけている」
「お母さんもどうしていいかわからないんだ」
と、さらに不安を深めてしまうのです。

実は、うちの息子も、
引きこもっていた時期がありました。
出席日数がアウトになった瞬間、
私は逆にスッと落ち着いたんです。(笑)

もう、ここからジタバタしても留年は確定。
でも息子は、
「留年するくらいなら死ぬ」と言っていました。

さて、ここからどうなるのか。

今思えば、出席日数がギリギリの頃の方が、
我が家はずっと荒れていました。

あの頃は、何とかしなければという親の焦りが、
そのまま息子に伝わり、
余計に荒れさせていたのだと思います。

でも、腹をくくった瞬間、
ふとこう思えたんです。

「もう、好きにさせよう。」

その時、初めて、
息子を“1人の人間”として見たような気がします。

子どもといえど、別の人生を生きている存在。
どうするかは、本当は本人が一番わかっている。

ただ、それを言葉にできないだけなんですよね。

だからこそ、
親が先に不安に飲み込まれてしまうと、
その余裕のなさがそのまま伝わってしまいます。

お子さんも、本当はどうしたら良いのか、
おおよその見当はついているはずです。
それをきちんと言葉にできるまで。
肝っ玉母ちゃん(父ちゃん)を、
少しだけ“演じて”待ってあげてください。

その空気が伝わった時、
子どもは必ず、自分の言葉で動き出します。

気分は伝染します。

だからこそ、
まずは自分がどんな空気をまとっているのか。
そこに少し意識を向けてみるだけで、
人間関係は驚くほど変わっていきます。