「もう、やめた方がいいんだけどな〜」
そう思いながら、なかなかやめられないものってありませんか?
酒、タバコ、ギャンブル、推し活、買い物、食べ過ぎ。
程度の差こそあれ、人にはそれぞれ「分かっちゃいるけど、やめられない」ものがあるように思います。
先日、兄が8月に脳梗塞で入院していたことを知りました。
うちは父も42歳の時に脳血栓で倒れ、右半身不随となり、23年間自宅療養をしていました。
ですから私たち兄妹にとって、脳の病気というのは、ずっと心のどこかにある不安でもありました。
兄の話を聞いた時、
「ついに!」
という気持ちが先に立ちました。
兄は夜中、トイレに起きた時目眩も感じ、たまたま鏡を見ると、右側の顔が下がっていたそうです。
ところが、睡魔に抗えずそのまま寝てしまった。
朝になって見ると顔は元に戻っていたものの、目眩がひどい。
トイレに行きもう一度鏡を見ると、今度は左側の顔が下がっている!
さすがに「これはおかしい」と、奥さんに救急車を呼んでもらったそうです。
幸い、国立循環器病研究センターへ救急搬送され、奇跡的に回復。
1週間ほどで退院することができました。
仕事もちょうど夏休みの時期で、搬送された日に予定されていた仕事も、お弟子さんがきちんと勤め上げてくれたとのこと。
色々なことが重なりながら、大事なく収まりました。
兄妹で、
「これはご加護やなぁ」
と話しました。
兄は毎朝毎夕、仏壇に欠かさずお線香をあげています。
もちろん、治療してくださった方々のお力があってこそですが、私たち兄妹には、目には見えない何かにも守っていただいたように感じられたのです。
そして私が気になったのが、兄のタバコ。
今まで、お嫁さんと私が何度言ってもやめなかった人です。
「兄ちゃん、タバコはやめるんやろ?」
そう聞くと、
「もちろんやで!もう一回頂いた命、大事に世のため人のために使うんよ」
とのこと。
あれだけやめなかったタバコを、キッパリとやめました。
人って不思議なものですね。
体に悪い。
お金がかかる。
やめた方がいい。
そんなことは、本人が一番よく分かっている。
周りから何度言われても変わらないし、自分自身で「やめないとな」と思っていても、なかなか変えられない。
ところが、ある出来事を境に、
「もう、やめる」
と腹が決まることがあります。
もしかすると、人が本当に変わる時というのは、
「分かった時」ではなく、
「腹(腑)に落ちた時」なのかもしれません。
これはタバコだけの話ではありません。
やめたい習慣。
離れた方がいい人間関係。
変えたい働き方。
いつまでも手放せない何か。
頭では答えが出ているのに、心がそこまで追いついていない。
そんな時もあるでしょう。
だから私は、何でもかんでも
「分かってるんやったら、さっさとやめたらええやん」
とは思いません。
人にはそれぞれ、腹が決まるタイミングがあるからです。
ただ、大きな出来事が起こってからでなくても、
「そろそろ、ちゃんとしようかな」
と思えた時。
それも十分、ひとつのきっかけなのかもしれません。
・・・などと、ええことを書いておりますが。
私も日々、食との戦いに負けております。
「もうちょっと控えなあかんな〜」
と思いながら食べ、
「明日からにしよう」と思いながら、また食べる。
体の膨張が止まらない今日この頃。
兄よ。
妹もそろそろ、
腹を決める時が来たようです。
腹はもう、十分出ておりますが。
(笑)(笑)

