やりたいことと、お役目は違う

私は若い頃、私は役者を目指していました。
お芝居が好きで、児童劇団に入り、
その後も劇団に所属し、様々な表現に触れてきました。

バレエ、歌、タップダンス・・・
表現に関わることなら、何でもやっていた時代です。
バイト代はすべて稽古へ。

海外旅行に行きたいとか、ブランドバッグが欲しいとか、そういう気持ちは一切なく
ただただ、表現が好きという気持ちに突き動かされていました。

しかし・・・

その道で花が開くことはありませんでした。
振り返ると、思うのです。
続けられなかったということは、
やはり才能がなかったのか。
あるいは、
チャンスに恵まれなかっただけなのか。
もし続けていたら、
人生経験を重ねて、味のある役者になっていたのではないか。
そんな思いが、頭をよぎることもあります。

ですが、今の私は、こう考えています。
人には、それぞれ「流れ」がある。
どれほど努力を重ねても、
その流れに乗らないものは、形にならない。
逆に、流れに乗るものは、
驚くほど自然に進んでいく。

これは、占いを通して多くの人生を見てきた中で、
腑に落ちている感覚です。

つまり・・・
「やりたいこと」と「お役目」は、必ずしも一致しないのです。
やりたいからこそ努力できる。
けれど、それが“自分の道”とは限らない。
そしてもう一つ。
続けることができるかどうかも、
ひとつの“才能”です。
努力とは別の領域にある、持続できる力。
それもまた、資質のひとつなのです。

だからこそ、
続かなかったことを「失敗」と捉える必要はありません。
その経験は、必ず別の形で活きてきます。

私にとって、それが占いでした。
かつて表現に注いでいたエネルギーは、
今、人の人生を読み解き、言葉にする力へと変わっています。
あの時、燃焼しきれなかったものが、
今、ここで生きている。
そう感じています。

人生は、長いようで短い。
その中で、人は様々な役を演じながら生きていきます。
そう・・・
人生は、自分が主役の舞台。
誰もが、それぞれの物語を持つ“役者”なのです。

役者という夢は叶いませんでしたが、
「自分の人生」という舞台は、まだ続いています。
ならば私は、最後の千穐楽まで、
占い師としての役割の、自分の役を全うしていこうと思います。

少しでも、皆様に良かった!と思われる鑑定ができれば幸いです。